手話が分かると、もっと笑える。手話新喜劇で見つけた、手話を学ぶ楽しさ—サポートメンバーから見た手話新喜劇レポート
執筆:澤田桃子
店長役の筒井亜由貴さんについて、声を出さずに手話でひと言。まだ意味の説明はない中で、客席の一部から笑い声が。先に笑っていたのは、手話が分かる人たち。その後、声を出したネタばらしで意味が客席全体に伝わると、今度はもっと大きな笑いが広がっていきました。

2026年11月3日、手話新喜劇3で印象的だった場面。声で聞いて笑う楽しさもあれば、手話を見た瞬間、その面白さを受け取る楽しさもある。手話が分かると、同じ舞台の楽しみ方が増えるようです。
「次は、自分もあのタイミングで笑いたい」そんな気持ちから、手話を学び始めてもいい。手話には、もっと気軽に触れていいのだと、改めて感じました。
私のきっかけも、「面白そう」でした
実は私が手話を学ぶきっかけになったのも、2025年の手話新喜劇2。行ってみたいと思ったら既に満席。。悔しいなぁと思ってニュースを追っていたら、手話新喜劇の一部がニュースに。
そのニュースに映っていたのは、指文字の「や」を2つ重ねて「ヤバイ」という手話。昨年、手話新喜劇とoioiを紹介するニュースで見た時(こんなスラングのような表現が、手話の世界にもあるんだ)と興味を持ちました。NHK:サタデーウォッチ9
真面目に取り組まなくてはいけないイメージがあった手話。でも(手話エンターテイメント発信団?)と、不思議な団体名称に、思わずoioiを検索して見学を申し込ませていただき、サポーターになり、そこから本格的に手話を学び始めていきました。
そして今年は、客席だけでなく、手話新喜劇を作っていく稽古や、本番直前の調整にも触れる機会をいただきました。
満席の客席に、メンバーがやってきた!
今回の手話新喜劇は、1部・2部ともに満席。開演15分前には、ほぼ全てのお客様がおそろいの状況に。「楽しみだね」と話していたり、出演メンバーのことを検索してどんな演者さんなのかを確認したり。皆様それぞれワクワクしながらお待ちでいらっしゃいました。
大いに盛り上がったのが、oioiメンバーが「イエー!」と客席に降りていく場面。
さっきまで舞台にいたメンバーが、今度はすぐ近くにやってきます。
実はこのパフォーマンス、もともとは舞台上だけで行う予定だったもの。当日の打ち合わせで、客席に降りる形へと変更されました。

どうしたら、もっと楽しんでもらえるだろう。毎回の稽古、本番直前、1部が終わったら2部をさらに良くするにはどうしていく?その話がずっと繰り返されていました。
何気なく笑える、その裏側で
工夫はセリフだけではなく、立つ位置や動き方にも及んでいます。
本番前には、客席のいろいろな場所に座り、手話の表現が見えるか、伝わるかを確認。ある席からは見えにくい動きがあれば、前に出る距離を大きくしたり、並び方を変えたりして調整。舞台の上では表現できていても、客席から見えなければ届かない。
普段の新喜劇では2~3回の稽古も、手話新喜劇は台本の読み合わせ・当日の舞台稽古を含めて6回。これまで何気なく見ていたやり取りは、一つひとつを確実に届けるために、準備が積み重ねられていたのです。
舞台裏の工夫については、次のレポート「おなじみのギャグも、そのままでは届かない!? 手話新喜劇の『間』と『動き』」で、さらに詳しくご紹介いたします。今回観た方も、チケットが取れなかった方も、来年ぜひ観たいと思っている方も。次に舞台を観る楽しみが増えるような裏側を、お届けできればと思います。
たくさん笑った、その先に
「手話を学ぶことへのハードルが下がる。そしてただ面白いだけでなく、手話や聴覚障害、社会にあるバリアについて考えるきっかけにもなるコンテンツに仕上げていらっしゃるのがすごい」
そんな感想を話すお客様が。
笑った場面を思い返すうちに、手話のことをもっと知りたくなる。
今回描かれていた聴覚障害を持っている方を取り巻く環境について考えたくなる。
笑って楽しんだところから、少しずつ関心が広がっていくのを感じました。
次に観るときは、分かる手話が増えているかも
このレポートを書いている私も、今年5月のoioiの講座に参加するまでは手話初心者。8月からはさらに学びを深める講座へ進み、今回の公演で出てくる手話の大半が分かるようになっていました。
昨年ニュースで見て興味を持った手話が、今年は自分にも意味の分かる言葉になっている。その変化が嬉しくて、もっと知りたいと思っています。
手話には、もっと気軽に触れていい。
「今日見たあのやり取りを、説明を待たずに理解したい」
「自分でも手話を使ってみたい。」
oioiでは現在オンライン手話講座のお試し講座を募集中。
「楽しそう!やってみたい」そんな気持ちを、ぜひ大切にしていただければと思います。

開催日時:11/13(金)10:00~ / 11/18(水)20:00~ / 11/20(金)10:00~
所要時間:約40分
参加費用:1,000円
開催方法:オンライン・Zoom
申込みURL:https://ws.formzu.net/fgen/S25817702/
「面白そう」と思ったら、まずはそこから。
次に手話新喜劇を観る楽しみを、今から少しずつ増やしてみませんか。
